全国まちの問題フォーラムin名古屋 2016
止まれ乱開発
住み続けられる街の仕組みをつくろう!!
2016年10月22日(土) 13時〜18時
全国で膨大な空き家が発生し対策を迫られている一方で、地域の街並みや環境を破壊する超高層建築などによる乱開発は相変わらず進み、沢山のトラブルを引き起こしています。
地域で起きている問題から、その背景にある制度や課題を専門家とともに考え、乱開発から地域を守り、住民が住み続けられるまちづくりの仕組みや、コミュニティについて考える二日間。たくさんの市民、専門家、議員、行政職員の参加をお待ちしています。
明治安田生命名古屋ビル16階 MAP
(名古屋市中区新栄町1-1 名古屋駅から地下鉄東山線で2駅目、栄駅下車、5番出口直結)
参加費 1000円(学生無料)
まちの問題フォーラム名古屋チラシダウンロード
■第一部
講演
止まれ乱開発
五十嵐敬喜(法政大学名誉教授)
まちの問題レポート
各地の紛争や活動の市民レポート
(文京区・確認取消、八幡・建物保存、小杉・都市計画変更と超高層、京都・世界遺産にマンションなど)
名古屋における建築紛争の歴史 後藤徹
東京・千葉での高度地区、まちづくり条例など都市を巡るこの一年・上村千寿子
京都でのまちづくり研究会活動・・・飯田昭
当日の議録(海老塚良吉)
22日(土)名古屋の明治安田生命名古屋ビル16 階会議室で午後1時から開催された全
国まちの問題フォーラムin名古屋に参加しました(主催:景観と住環境を守る全国
ネット)。開催主旨:全国で膨大な空き家が発生し対策を迫られている一方で、地域
の街並みや環境を破壊する超高層建築などによる乱開発は相変わらず進み、沢山のト
ラブルを引き起こしています。地域で起きている問題から、その背景にある制度や課
題を専門家とともに考え、乱開発から地域を守り、住民が住み続けられるまちづくり
の仕組みや、コミュニティについて考える。
第1部では五十嵐嵐喜さんが「現代総有と美しい町」について講演をしました。
「国民主権が崩れて、官僚が力を持ち、裁判所もその影響下に置かれる。辺野古移設
を容認する判決が最高裁で来年2月には出されるだろう。中曽根政権下で民活が行わ
れ、小泉政権下で規制緩和が進められる。日本は絶対的な土地所有権の下で乱開発が
行われる。開発に取り残されて市民が絶望状況にある。人と人のつながり、人と自然
のつながりを回復する必要がある。少子高齢社会では地域での支えあいが必要であ
る。東日本大震災の復興では、膨大な費用をかけて造成工事などが行われてきたが、
住民で戻るのは2割くらいだろう。開発型のシステムのままに大規模堤防を作るなど
したことが失敗の原因。田中角栄は膨大な法律を作ってきた。これに対抗するには市
民が条例を作り、法律体系を立案していく必要がある。民主党時代に八ッ場ダムの建
設中止をやり切れなかったのが残念。」続いて、地元名古屋の白龍町の15階建てマン
ションで、基礎工事の妨害で昨日まで2週間も拘置された住民の方がいるマンション
紛争の現況や、東京、川崎、千葉、大阪、京都、北九州など全国各地からのマンショ
ン紛争やまちづくり活動についての報告が行われました。
第2部では、延藤安弘さん(建築家・都市研究者)が「経験をシェアし、まちの未
来につなげよう」と講演し、紛争住民からまちづくり市民へとなる条件を、公団の武
蔵野緑町団地の建て替えで反対運動から住民の意見を踏まえた建て替え計画に移行し
た事例や名古屋の長者町の取り組みをスライドで紹介されました。オープン・ディス
カッションでは、住民運動で成功したマンション紛争の事例や、これから求められる
べきまちづくりの制度、今後の取り組みなどが午後6時まで議論されました。参加者
は120名余りでした。
午後7時からの懇親会には30名ほどが参加して、各地の取り組みについての情報交
換をしました。私は9時過ぎで切り上げて、名古屋駅太閤口のビジネスホテルに戻
り、周辺を散策したのですが、週末ということで若い人で遅くまでにぎわっていまし
た。
■第二部・・3時30分ごろから
経験をシェアし、まちの未来につなげよう
講演
延藤安弘(建築家・都市研究者)
オープン・ディスカッション
ファシリテーター 野口和雄(都市プランナー)
コメンテーター
延藤安弘(建築家・都市研究者)
五十嵐敬喜(法政大学名誉教授)
日置雅晴(弁護士)
後藤 徹(建築士)
針原祥次(弁護士)
飯田 昭(弁護士)
小磯盟四郎(川崎まち連)
10月23日(日)10:00〜15:00
まちの問題ツアー
名古屋市内の紛争の現場を中心に見学。現地では関係者が説明します
10:00に明治安田生命名古屋ビル前に集合
資料代 500円 当日問合せ 080-5161-8983(渡邉)
23日(日)午前10時に栄で集合し、まちの問題ツアーとして、名古屋市内の紛争の現
場をマイクロバスを使って20数人で見学しました。マンション紛争の住民の支援をし
てきた後藤徹さん(建築士)や現地での関係者の説明により、白龍町や瑞穂区川澄
町、田辺通などの現場をまわりました。2,3階建てが大部分の住宅地の中に、近隣商
業地域ということで15階建てのマンションが1棟だけ立ち上がろうとしている白龍町
は計画が発表されて1年間が経過し、基礎工事が進められていますが、周辺住民の老
若男女の住民があきらめず工事を止めたいとされています。ここまで進んだ建築を止
めることは困難で、多少でも戸数を減らしたりの計画の変更や環境悪化への補償を求
めるしかないでしょう。名古屋でも今後は、住居系の地域では20mなどの絶対高さ制
限をきめ細かく設定することが必要で、更には、容積率200%を100%などにダウン
ゾーニングすることが求められていると感じました。
午後3時で名古屋駅で解散した後、私は84年から3年間住んだことがある名東区一社
まで地下鉄で行きました。かつては5階建ての中層住宅があった公団の社宅は、民間
に売却されて高層マンションとなっていました。周辺は集合住宅が主体となった地域
ですが、空間的にはゆったりとしていて、公園では親子ずれが遊んでいました。
問合せ nagoya@machi-kaeru.com/080-5161-8983(渡邉)
主催 景観と住環境を考える全国ネットワーク http://machi-kaeru.com
共催 東海マンション被害対策住民ネットワーク